コーチング初心者向け
2005年02月23日
質問のスキルを効果的に使うための「3つのポイント」とは?
質問のスキルについて、ここのところ連日でお伝えしていますが、今日は
質問のスキルを使う時のポイントを3点にしぼってお伝えします。
質問を効果的に機能させるための重要な3つのポイントです。
1点目は、
「質問のスキルは、聴くこととセットで使って大きな効果を生む」
ということです。
質問を投げかけた後は、相手から返ってくる答えに耳を傾け、まずは「相
手の言いたいことの真意を理解しよう」というスタンスで聴くのです。
もしも、相手が答えているのをさえぎって、途中でこちらからアドバイス
や提案をしてしまうと、どうでしょうか?
相手としては、「自分が言いたいことは、そういうことではなかったのに
・・」とか「結局、最後までは聞いてくれないんだ」などの不満を抱いて
しまいかねません。
そうなると、質問に対して考える意欲を失い、あたりさわりのない模範解
答を答えて済ませてしまうようになってしまいます。
これでは、せっかくの質問が機能しません。
相手を誘導するために質問するのではなく、相手に考えてもらうために質
問を使い、その後は、相手を理解するために聴くことが大切なのです。続きを読む
2005年02月21日
ブレイクスルーを起こすための基本とは?
昨日は、任せたプロジェクトを8割がた失敗してしまった部下へ、どんな
質問から投げかけていけばよいかを考えましたね。
その質問の一つとして、肯定質問をご紹介しました。
「2割はうまくいったんだな。どんなことがうまくいったの?」という質
問です。
この質問で、部下の脳は解決思考モードになりやすくなります。
さて、失敗を繰り返さないためにも、次は、8割の失敗についての情報も
聞き出して、解決策を考えてもらわねばなりません。
ここで、どんな質問を投げかけますか?続きを読む
2005年02月20日
相手から「創造性」と「解決策」を引き出す質問の技とは?
次のようなケースを想像してみてください。
あるプロジェクトを部下に任せたところ、結果として、そのプロジェクト
は8割がた失敗に終わりました。
落ち込んだ部下が、上司であるあなたのところに報告に来ました。
「申し訳ありません。任せていただいたプロジェクトは、8割がた失敗に
終わりました。」
さて、ここでその部下に、どんな質問を投げかけますか?続きを読む
2005年02月17日
クローズド・クエスチョンはこんな時にパワフルに役立つ!
昨日、「コーチングではオープン・クエスチョンが重視される場面が多い」
というお話をしました。
だからといって、クローズド・クエスチョンが重要でないということでは
ありません。
今日は、クローズド・クエスチョンの効果についてお話したいと思います。続きを読む
というお話をしました。
だからといって、クローズド・クエスチョンが重要でないということでは
ありません。
今日は、クローズド・クエスチョンの効果についてお話したいと思います。続きを読む
2005年02月16日
効果的な質問が人を育てる!質問力を高めるには?
昨日に引き続き「効果的な質問」について考えてみましょう。
まず、質問の種類として、「クローズド・クエスチョン(閉じた質問)」と
「オープン・クエスチョン(開いた質問)」があります。
クローズド・クエスチョンとは、「はい」や「いいえ」で答えられる質問
のことです。
たとえば、「この件については賛成かな?」とか「君は中途入社だったか
な?」といったものです。
一方、オープン・クエスチョンとは、様々な答えがあリ得るような質問で、
答える人が自由に考えて答える質問です。
たとえば、「この件を君はどう考える?」とか「君は将来、何をやりたい
んだね?」とかといったものです。続きを読む
2005年02月15日
質問力は自己実現力!今こそ質問力を高めよう!
アインシュタインは次のように言いました。
「もし自分が死にそうな状況になって、助かる方法を考えるのに1時間あ
るとしたら、最初の55分は、適切な質問を探すのに費やすだろう」
20世紀最高の天才と言われた彼は、効果的な質問こそが、最良の答えを
生み出すことを知っていたのです。
私達は、生活の中で、無意識のうちに、自分で自分に問いを投げかけてい
ます。
その時、自分にどんな質問を投げかけるかによって、自分の行動パターン
や人生の結果が大きく左右されるのです。
「可能思考」で有名なロバート・シュラー氏は次のように言っています。続きを読む
2005年02月02日
相手の心理的バリアーを取り除く「聞き方のスキル」とは(4)
今、東京から帰りの新幹線の中なのですが、今日は雪の関係で徐行運転さ
れていて、家に着くのが遅くなりそうです。
そんなわけで、新幹線の中から、この記事をアップしたいと思います。
昨日からの続きです。
ペーシングについてお話してきました。
ペーシングは相手との共通点を作ることで、相手に合わせ、相手に安心感
を与える方法でしたね。
このペーシングの逆をディスペーシングといいます。
相手が話している時に、相手の顔を見ずに、パソコンの画面やテレビや新
聞を見ながら話を聞くのもディス・ペーシング。
相手の話を無表情で聞くのもディス・ペーシング。
座って話す相手に対して、こちらが立って話を聞くのもディス・ペーシン
グ。
腕組み・足組をして、ふんぞり返って聞くのもディス・ペーシング。
このように、相手が話している時に、こちらがディス・ペーシングをする
と、相手は嫌な思いをして、話す気力を失います。
それから、私達がよくやるディス・ペーシングがあります。続きを読む
2005年02月01日
相手の心理的バリアーを取り除く「聞き方のスキル」とは?(3)
さて、一昨日からぺーシングの話をしていますが、今日は、その極意につ
いてお話します。
ぺーシングの例として、次のようなものがありましたね。
・こちらの表情を相手の気持ちに合わせる
・目線(目の高さ)を合わせる
・話すスピードを合わせる
・声のトーンや大きさを合わせる
・話題を合わせる
・相手に共感の言葉を返す
・服装を合わせる
・動作を合わせる
・姿勢や手足の位置を合わせる
・同じものを食べる
ぺーシングできるものは、他にもまだまだ挙げることができそうです。
しかし、一旦ここで、上に挙げたことを全部忘れてください!
なぜだと思いますか?続きを読む
いてお話します。
ぺーシングの例として、次のようなものがありましたね。
・こちらの表情を相手の気持ちに合わせる
・目線(目の高さ)を合わせる
・話すスピードを合わせる
・声のトーンや大きさを合わせる
・話題を合わせる
・相手に共感の言葉を返す
・服装を合わせる
・動作を合わせる
・姿勢や手足の位置を合わせる
・同じものを食べる
ぺーシングできるものは、他にもまだまだ挙げることができそうです。
しかし、一旦ここで、上に挙げたことを全部忘れてください!
なぜだと思いますか?続きを読む
2005年01月31日
相手の心理的バリアーを取り除く「聞き方のスキル」とは?(2)
昨日は、カルロス・ゴーン氏の口ぐせを紹介しましたが、今日発売された
「日経ビジネス(2005.1.31号、日経BP社)」は、日産自動車の特集でし
た。
日本の産業史に残る奇蹟の復活を遂げた日産自動車。
その立役者カルロス・ゴーン氏は、インタビューの中で、コーチングの重
要性を次のように語っています。
「自分がキャリアアップしてきた過程で、教育の意義、特にコーチングの
重要性を深く認識するようになりました。」
「成功している企業や高い水準の競争力を持つ企業は、教育やコーチング
を重視しています。裏返せば、社員が学ぶ仕組みを持つ企業こそが強いの
です。」
「教育やコミュニケーションというのは、この炎を燃やし続ける燃料のよ
うなものです。」(以上、ゴーン氏談)
さて、ゴーンさんの話はこのあたりにして、昨日の続きの話に入ります。続きを読む
2005年01月30日
相手の心理的バリアーを取り除く「聞き方のスキル」とは?(1)
かつて松下電器産業では、社長を選ぶに当たって、序列で言えば上から25
番目のヒラの取締役、山下俊彦氏を大抜擢したことがあります。
指名した松下幸之助氏は、理由を問われたときに、「山下は人の話をよく
聞く男やから」と答えました。
また、三洋電機創業者の井植歳男氏の口ぐせは、「私は白紙だ。なんでも
言ってくれ、聞かせてくれ」というものでした。
井植氏は誰に対しても真剣に聴き入るので、彼のところへは情報がよく入
ってきたそうです。
カルロス・ゴーン氏の「君のアイディアを聞かせてくれ」という口ぐせも
有名です。
山下氏や井植氏、ゴーン氏に限らず、名経営者や優秀なマネジャーに、聞
き上手が多いのは事実です。
聞くことの大切さは、多くのビジネスパーソンが自覚しています。
しかし、「どのような聞き方が、成果につながる効果的な聞き方なのか?」
を、多くの方はご存知ないのです。
今日は、相手との間にある「心理的なバリアー」を取り除き、相手に安心
感を持って話してもらうための方法をお伝えします。続きを読む
2005年01月15日
コーチングの入門に最適なおすすめ本を選ぶとしたら?
私は日本最大のコーチ養成期間であるコーチ・トゥエンティワンで、コー
チ養成プログラムのクラスを担当する「クラスコーチ」もやっています。
クラスコーチをやっていると、受講者の皆さんから学ぶことも多く、私自
身の成長にも繋がっていると実感しています。
明日は、そのコーチ・トゥエンティワンのスタッフ&クラスコーチの新年
会。
今から、とても楽しみです。
さて、今日はコーチングの入口に最適なおすすめ本をいくつか紹介したい
と思います。
このブログで、今まで何冊か本を紹介してきましたが、コーチングの本を
紹介するのは初めてだと思います。続きを読む
2005年01月05日
コーチングで目標を明確にする
あなたは自分の目標について、どのくらいたくさん話していますか?
充分にアウトプットしていますか?
そして、誰かをサポートする時、その人に、目標についてたくさん話をし
てもらっていますか?
コーチングで、相手の目標を明確にするには、まずいろいろな角度から質
問をして、目標についてたくさん話してもらうことが有効です。
目標についてたくさん話すことで、目標が明確になるだけでなく、目標へ
のモチベーションが高まります。
これは、「アウトプットすることのモチベーション効果」と言われます。
たくさんアウトプットしてもらうためには、様々な角度から質問を投げか
けてあげることが必要です。
例えば、続きを読む
2005年01月04日
こんな場面で、コーチングではどうする?
今日から仕事始めだった方も多いのではないかと思います。
さて今日は、職場でコーチングを使う時の大切なポイントを一つお伝えし
ます。
コーチング研修に参加された方から、よく「こんな場合は、部下に対して
どんなコミュニケーションを取ったらいいですか?」というような質問を
受けます。
例えば、部下が大事な仕事でミスをしたとします。
こんな時に、部下にどのような質問をしたらいいのか?
それとも、質問する前に承認の言葉を投げかけてやった方がいいのか?
こういったことを質問してこられるのです。続きを読む
さて今日は、職場でコーチングを使う時の大切なポイントを一つお伝えし
ます。
コーチング研修に参加された方から、よく「こんな場合は、部下に対して
どんなコミュニケーションを取ったらいいですか?」というような質問を
受けます。
例えば、部下が大事な仕事でミスをしたとします。
こんな時に、部下にどのような質問をしたらいいのか?
それとも、質問する前に承認の言葉を投げかけてやった方がいいのか?
こういったことを質問してこられるのです。続きを読む
2004年12月29日
コーチングで解決策を引き出せない時は?
私がコーチングを始めたころのことです。
セールスの仕事をしている友人にコーチングをしました。
「自分の売上げをグンと伸ばしたい。だけど今のやり方では、現状突破は望めな
い。ぜひコーチングセッションの中で、売上げを倍増するための解決策を探りた
い。画期的な売り方を見つけたい。」
これがその日のセッションのテーマでした。
セッションの中で私が投げかける質問に対して、彼はしばらく沈黙した後「うー
ーーん、難しい質問だね。答えが出ないね。」
そんなやりとりの多いセッションでした。
セッションが終了した時点で、これといった解決策は見つかっていませんでした。
コーチング経験が浅かった私は、「今日のセッションは、いい成果を出せなかっ
たなー。」と思いながら、おそるおそる「今日のセッションの成果は何だった?」
と質問してみました。続きを読む
2004年12月27日
「効果的な質問」の落とし穴とは?
こんにちは。
実践プロコーチの野口嘉則です。
今日からこのブログ「コーチング実践研究室」をスタートします。
コーチングで成果を出すために役立つ「知恵と情報の宝庫」を、参加者の
皆さんといっしょに作っていきたいと思います。
お気軽にご参加くださいね。
さて今日は、私がコーチングを学び始めたころの話を一つします。
当時、「実践の場数が大切!」ということで、様々な職業の友人や知人達
に練習台になってもらって、張り切ってコーチングをやってました。
そして、コーチングをする中で「むずかしいな!」と思ったのは、「効果
的な質問(いい質問)」を相手に投げかけることでした。
どんな質問を投げかけていいのかわからなくなって、焦ることが多かった
んです。
そして、ある時気づきました。続きを読む