2016年09月22日

【自己実現の7原則】 第4の原則、思考を柔軟にする。認知行動療法と「認知の歪み」。


おはようございます、野口嘉則です。

今回は、
「自己実現のための7つの原則」
のうち、

第4の原則についてお話しします。



第4の原則は、

「思考を柔軟にする」

です。



これについてお話しするにあたって、

まず、次の場面を想像していただきたい
と思います。



ある朝、あなたは
ゴミを出すためにゴミ収集場所に行きます。


するとそこに、近所の人がいたので、
あなたはその人に向かって
「おはようございます」と
笑顔で挨拶をします。

ところが、その近所の人は、
あなたの挨拶に応えず、
あなたを無視するかのように
その場を立ち去ってしまいました。



さて、このような場面に遭遇したとき、
あなたの心の中には
どのような感情が湧いてきますか?

少し想像してみてください。



いかがですか?



上記のような場面に遭遇して、

不安になる人もいらっしゃるでしょう。

また、怒りが湧いてくるという人も
いらっしゃると思います。

あるいは、憂うつになる人も
おられるのではないでしょうか。

つまり、
同じ出来事に遭遇しても
人によって湧いてくる感情が違うのです。



では、この感情の違いは
どこから生まれるのでしょうか?



それは、
その出来事に対する受け止め方の違い
から生まれます。



受け止め方の違いは、
考え方の違いと言ってもいいですね。

つまり、
その出来事に遭遇したときに
頭の中で考えることが
人それぞれ違うのです。

そして、その考え(思考)が
感情を生み出しているわけです。



たとえば、
上記のような出来事に遭遇したときに、

「私は嫌われているんじゃないだろうか?」
とか、

「こんなことで、
近所の人達とうまくやっていけるのだろうか?」
などと考える人は、

不安になります。



「私は嫌われているんじゃないだろうか?」
「近所の人達とうまくやっていけるのだろうか?」
といった考え(思考)が、

不安という感情を生み出すわけです。



また、
上記のような出来事に遭遇したときに、

「こっちから挨拶しているのに、
挨拶を返してこないなんて、
失礼じゃないか」
と考える人は、

怒りを覚えます。



「こっちから挨拶しているのに、
挨拶を返してこないなんて、
失礼じゃないか」
という考え(思考)が、

怒りの感情を生み出すわけです。



また、
上記のような出来事に遭遇したときに、

「どうせ私は嫌われ者だ」とか、

「私は近所から疎まれているに違いない」
などと考える人は、

憂うつになったり
悲しみや孤独感を味わったりします。



「どうせ私は嫌われ者だ」
「私は近所から疎まれているに違いない」
といった考え(思考)が、

憂うつ感や悲しみ、孤独感などを
生み出すわけですね。



以上、
3つのパターンを挙げてみましたが、
これらが組み合わさったケースもあります。

たとえば、

「私は嫌われているんじゃないだろうか?
だとしても、挨拶を無視するなんて失礼だ」
と考えると、

不安と怒りが同時に湧いてくるでしょうし、

その後で、
「どうせ私は疎まれているに違いない」
と考えると憂うつになるでしょう。



逆に、
上記のような出来事に遭遇したとき、
あまり気にならない人もいますよね。

たとえば、

「心配事か何かで頭が一杯で、
こっちが挨拶したことに気づかなかったの
かもしれないな。
次の機会にまた挨拶してみよう」
と考える人や、

「私のことを嫌っているのかもしれないけど、
それはたいした問題じゃないな。
近所づきあいを積極的にしようとは
思わないから」
と考える人は、

あまり気にならないでしょうし、
特に強い感情は湧いてこないでしょう。



以上の例でおわかりのように、

僕たちの考え(思考)が
僕たちの感情を生み出します。



ですので、
あなたが何かの感情に悩まされることが
多いなら、

あなたはその感情を生み出す思考のクセ
を持っている可能性があります。



たとえば、
劣等感に悩まされることが多い人は、
劣等感を生み出すような思考のクセを
持っています。

緊張しすぎる傾向がある人は、
緊張感を生みだすような思考のクセを
持っています。


同様に、

怒りっぽい人は、
怒りを生み出すような思考のクセを

不安になりやすい人は、
不安を生み出すような思考のクセを、

罪悪感に悩まされがちな人は、
罪悪感を生みだすような思考のクセを

持っているわけです。



つまり、自分の思考のクセが、
自分特有の感情パターンを生み出して
いるわけですが、

そして、それがさらに、
自分特有の行動パターンをも
生み出しています。



しかし、僕たちはふつう、
自分の思考のクセを自覚できていません。

自分のどんな思考が、
どんな感情を生み出したのか、

そのことをその瞬間には自覚できないまま、

いつもの感情パターンと行動パターンを
繰り返してしまいがちです。



なぜ僕たちが
自分の思考を自覚できないかというと、

思考はメガネのようなものだからです。



僕たちは思考というメガネを通して
世界を見ているのです。

黄色のレンズのメガネで世界を見ると
世界は黄色に見えますね。

しかし実際は、
世界が黄色なのではなく、
レンズが世界を黄色に見せているだけです。

ですが、いつもメガネをかけていると、
「自分はメガネを通して見ている」ということを
忘れてしまうため、

「世界は黄色いものだ」
と思い込んでしまうようになり、

黄色く見えるのが
レンズの性質(=思考のクセ)によるもの
であることを自覚できなくなるのです。



ここで大切なのは、

メガネを通して世界を見ていることに気づき、
メガネそのものを観察してみることです。

そして、
メガネのレンズのクセ(=思考のクセ)に
気づく必要があるわけです。



それをするうえで非常に効果的なのが
認知行動療法です。



認知行動療法は、

思考パターンと感情パターンに働きかける
「認知療法」と

行動パターンに働きかける「行動療法」の
2つを統合し、

効果の明らかな技法だけを採用して
体系化された手法です。



思考のクセに気づくための
効果的なツールや、

そのクセをゆるめて
思考を柔軟にするための
効果的なツールも用意されています。



認知行動療法の大きな特長は、

他の心理学的手法と比べて
比較的短期間で効果が現れることと、

手法がシンプルであるため、
一度習得すれば、その後の人生において、
いつでも自分で使うことができる、

ということです。



ちなみに、認知行動療法は、

「うつ病」、「不安症」、「対人恐怖症」、
「強迫神経症」、「摂食障害」などの治療に
有効であることが実証されています。

つまり、これらの症状を持つ人たちの
思考パターン、感情パターン、行動パターン
の改善にも効果があるわけですが、

ましてや健康な人が、
自らのパターン改善のために
主体的に取り組めば、
大きな効果が期待できます。



実際、僕もこれまで、

仕事面、経済面、人間関係面、家庭面など
さまざまな領域の問題解決や課題達成に
認知行動療法を活用してきており、
思いきりその恩恵にあずかっていますし、

また、
僕のクライアントさんにも活用していただき、
多くの成果が出ています。



ここで話を思考のクセに戻しますが、

認知行動療法では、
思考のクセのことを「認知の歪み」と
呼びます。



メガネのレンズに歪みがあれば、
世界が歪んで見えますよね。

同様に、思考に歪みがあれば、
ものごとを歪んで捉えることになり、

その結果、
たとえば怒り、不安、憂うつ、焦り、孤独感、悲しみ
などの感情を
過剰に味わうことになります。



その思考の歪みのことを
「認知の歪み」というのです。

代表的な「認知の歪み」は
10種類あるのですが、

今回は、その中から

「全か無か思考」を紹介したいと
思います。



「全か無か思考」というのは、

ものごとを見るときに、
「白か黒か」という両極端な見方を
してしまうクセのことです。



ほとんどの問題において、
事実は白と黒の間のどこかにあるものですが、

「全か無か思考」の人は、
「白でないならば黒だ」と考えてしまいます。



たとえば、
自分のやった仕事に対しても、

「パーフェクトでないならば失敗だ」
(=白でないならば黒だ)
という見方をしてしまうので、

自分のやった仕事に
一部でも欠点やミスが見つかると、

「失敗だ」とか「ダメだ」といったぐあいに、
仕事全部を否定してしまいます。

つまり、完璧主義的な思考に
なってしまうわけです。



甘いものを控えていたダイエット中の女性が、
ケーキを一つ食べたことで
「今までの努力が台無しになった」
と考えて自己嫌悪に陥ってしまうのも、

「全か無か思考」ですね。



また、

「一番でなければ意味がない」
とか、

「100パーセントでなければゼロと一緒」
というのも、

「全か無か思考」です。



「全か無か思考」のクセを持っている人は、

ものごとに対して

「正しいか間違いか」
「善か悪か」
「成功か失敗か」

といった
二分法的な見方をしてしまうわけです。



世の中には、
パーフェクトな善人もいなければ
100パーセントの悪人もおらず、

そういう意味で、人は皆、
グレーな存在なのですが、

「全か無か思考」のクセを持っている人は、

相手の中に少しでも悪い点をみつけると、
その相手のことを「悪い人だ」と捉えたりしがちです。



また、世の中には
欠点のない人などいないのですが、

「全か無か思考」のクセを持っている人は、

相手の中に欠点を見つけると
その相手を「ダメな人」と捉えがちです。


そして、自分に対しても
「全か無か思考」で見るので、

「自分はダメだ」とか、
「自分のやったことは失敗だ」
という結論に至りがちなのです。



以上、今回は、

10種類の「認知の歪み(思考のクセ)」
の中から

「全か無か思考」を紹介しました。



自分の認知の歪み(思考のクセ)を
自覚することができると、

それをゆるめて、
思考を柔軟にしていくこともできます。

それまでの思考パターンに、
新たなパターンを加えて、
思考の選択肢を増やしていくことも
できるのです。

そして、そのための有効な手法が、
心理学においていくつか開発されており、

心理臨床の現場で使われて実証され、
さらに修正や工夫が加わって改善されながら、
進化・発展してきております。



今回は、このあたりにしまして、
ワークセッションの提案をしたいと思います。

今回もシンプルです。

今回の記事を読んで感じたことや
気づいたことを

以下の記事のコメント欄にご記入ください。
http://bit.ly/2d1EQOT

これが、今回のワークセッションです。



情報をインプットするだけでなく、
感じたことや気づいたことをアウトプット
することで、

理解と気づきが深まり、
学んだことが定着します。

また、他の人と気づきを分かち合うことで、
視野が広がるとともに、
さらに新しい気づきが得られたりします。

ぜひ、この機会に、
気軽にアウトプットする習慣を体得され、

学びをご自分のものにしていただきたい、
と思っています。

あなたのコメントを楽しみにしています。
http://bit.ly/2d1EQOT



次回は、
「自己実現のための7つの原則」
のうち、

第5の原則についてお話しします。

楽しみにしていてくださいね。





★無料動画セミナー

無料オンライン動画セミナー
「自尊心・自信を高める『自己受容 7つのステップ』」を今、公開中!

下のフォームにメールアドレスを入れて登録ボタンを押すと登録できます。

あとで解除も自由にできます。




procoach at 08:00│Comments(2)clip!

この記事へのコメント

1. Posted by とっちん   2016年10月14日 15:22
5 私は以前重度のうつ病で、現在は寛解状態なのですが、
その頃認知行動療法を自力でやっていました。

かなり効果はあったのですが、
1.問題が起こるたびにノートをつけたり大変
2.問題が起きてからの修正なので、根本の解決には時間がかかるし限界もある

といった判断からマインドフルネスに移行し、
さらに状態は寛解に向かいました。

うつ病はネガティブな思考や感情にハマってしまって抜け出せない状態なので、
認知行動療法はとりあえずそこから抜け出すにはいいのですが、
そのハマり自体はなくならならなかったんです。
続ければそれだけ効果はあり、抜け出すのが速くはなりましたが。

一方でそのハマり自体に入らなくするのがマインドフルネスです。
ふっと湧いたネガティブ思考を観察することで、それがスッと消えてゆく。
これが私にはフィットしたようです。

なので、私の感覚では認知行動療法はうつ病などの病気に対してより
健康な時の思考を柔軟にするようなことの方が合っている気がします。
(あくまでも自分の個人的な考えです)

むしろ寛解状態の今こそ効果が出やすいかもしれないですね。

思考にクセを知るのにマインドフルネスや認知行動療法を
うまく活用していきたいです。
ありがとうございました。
2. Posted by 野口嘉則   2016年10月14日 16:27
とっちんさん
コメントありがとうございます!
認知行動療法もマインドフルネスも両方経験されたのですね。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔