2005年09月19日

当たって砕けろ的トレーニング法・・・とてもパワフル

自己実現や目標達成にブレーキをかけてしまう「心の中の思い込み」につ
いて、ここ数回の記事で扱ってきました。

その「心の中の思い込み」を変えていくための具体的方法も、紹介しまし
たね。



今日は、別のアプローチ方法を1つ紹介します。

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先日よりお教えしてきた方法は、非合理的ビリーフをゆるめていくために、
非合理的ビリーフに反論するエクササイズをしたり、セルフトーク唱える
というものでした。

今回紹介する新たな方法は、「行動による訓練法」です。
“当たって砕けろ”的な方法とも言えます。
この方法は、とてもパワフルなインパクトがありますよ。



まず、「どのような経験を重ねていけば、その非合理的ビリーフが弱まるか」
を考え、自分の行動課題とします。



例えば、「相手を不機嫌にするべきでない」という非合理的ビリーフをもって
いるために、NOが言えず、いつもストレスをためている人がいるとします。

この人の場合、「“気乗りしないこと”や“イヤなこと”に対して、NOと
言って断る」という行動課題を決めることができます。



こうして決めた行動課題を、日常生活の中でなるべく実行します。

そして、
「NOと断ったけど、相手は心配したほど不機嫌にならなかった」とか
「相手は不機嫌になったけど、特に自分に被害はなかった。そして、イヤ
 なことに付き合わなくてすんだ」
などの経験を重ねていくことで、「相手を不機嫌にするべきではない」とい
うビリーフは次第に弱まっていきます。



今まで非合理的ビリーフを信じていたことが原因で“避けてきた行動”。
これを意図的に実行することで、非合理的ビリーフが揺らぎ始めるわけです。

行動した結果の体験は、ビリーフに強く影響を与えます。
ですから、この方法はとても強力なのです。



非合理的ビリーフが、その行動自体にブレーキをかけてくることもありま
す。
だからこそ、勇気を持って行動した時の、ビリーフに与える影響も大きい
のです。

「どうしても行動を起こせない」という方は、この方法にこだわらずに、
前回までに紹介した方法をやって下さい。
あれをやっていると、次第に、行動を止めるブレーキが弱まってきます。



他の例も挙げてみましょう。

「みっともないところを人に見せるべきではない」というビリーフを持って
いるために、人に心を開くのが苦手で、いつも「大丈夫な自分」や「できる
自分」を演じていた人の場合は・・・。



他人に対して、自分の失敗談を語ったり、自分の弱い部分や苦手な部分を語
ったりするのもよさそうです。

そして、「みっともないところを相手に見せても、相手は私のことを軽蔑し
なかった。むしろ親近感を持ってくれて、相手の方も心を開いてくれた」
という経験を積み重ねていけば、非合理的ビリーフは弱まりそうです。



「失敗するべきでない」というビリーフを持っているために、なかなか行
動を起こせない人がいるとしたら、失敗する可能性があることに、意図的
にチャレンジしてみるのもよさそうです。
(わざと失敗する必要はありませんよ)

そして、「失敗はしたけど、だからといって、私自身は何も失っていない。
むしろ、いろいろ学ぶことができた。」という経験を積み重ねれば、非合
理的ビリーフも弱まります。
さらに、「失敗を積み重ねたけど、そこから学んだおかげで、大きな目標
を達成できた」という経験などが加わると、ビリーフは強力に書き換えら
れます。



この「行動による訓練法」をやる時は、ぜひ、「自分へのご褒美」も決めて
おくことをおすすめします。

行動課題を1回実行するごとに、心の中で思いっきり自分を賞賛するとと
もに、「自分の好きな音楽を聴く」というのもいいですね。

あるいは、行動課題を3回実行するごとに、「大好きなケーキを食べる」
とか。

また、行動課題を1回実行するごとにスタンプを押していって、スタンプ
が5つ集まると「好きな映画のビデオを1本借りる」なんていうのも、あ
りますね。



いずれにせよ、行動課題を実行した時の自分を、心から賞賛することは忘
れないで下さい。



それから、一つだけ注意したいただきたい点をお伝えします。
感情の扱い方についてです。

例えば、「相手を不機嫌にするべきではない」というビリーフを持ってい
る人は、実際に相手が不機嫌になった時に、強い不安を感じます。



この「相手を不機嫌にするべきではない」という非合理的ビリーフが弱ま
って、「相手を不機嫌にしないにこしたことはない」という合理的ビリーフ
に置き換わってくると、結果として不安も弱まってきます。



つまり、ビリーフが変わると、起きる感情も変わってくるわけです。
上の例ですと、強い不安だったのが、弱い不安に変わったりします。

しかし、まだビリーフが充分に変わってないうちは、以前と同様の感情が
出てきます。
このとき、無理に感情を抑えたり、「感じまい」と頑張ったりしないで下
さい。



感情は、受け入れて充分に感じることによって、解放されやすくなります。
ですから、感情を抑えたり、感じまいと頑張ったりしない方がいいのです。

感情の扱い方については、次の2つの記事を読んでみてください。

感情に支配されないための「感情の法則」とは?
「心の傷」と「感情の整理」と「コミュニケーション」



それから、論理療法を開発したアルバート・エリス博士が使う方法の一つと
して、「論理・感情的イメージ法」というのがあります。
これは、感情へのアプローチ法なのですが、これにご興味ある方は、今日の
おすすめ本「性格は変えられない、それでも人生は変えられる」を読んでみ
て下さい。

なお、ビリーフの書き換えを進めていく過程で、論理療法の本を読むこと
は、よいサポートになります。
いくつか、おすすめ本をあげておきます。



また、「ビリーフと人生の関係」について、人に教えてあげることも大変
効果的です。

人に教えることで、自分の理解が深まるのです。
アルバート・エリス博士も、「論理療法について、友人や家族に教えるとよ
い」と言っています。



<今日のおすすめ本>

アルバート・エリス博士の著書です。
とても分かりやすくて実践的です。
性格は変えられない、それでも人生は変えられる―エリス博士のセルフ・セラピー




J・デイムス博士と國分康孝博士の共著です。
おもしろく読めて、心が軽くなる本です。
特にベンジャミン・フランクリンについて論じているところは、個人的に大笑い
しました。
     ↓
「負けない自分」をつくる心理学―自分の中にある“本物の強さ”を引き出す法!




入門書として最適な内容です。
新書サイズなので携帯しやすいです。
自己変革の心理学―論理療法入門




<週刊コーチングニュース>

インターネットラジオの番組で「週刊コーチングニュース」というのがあります。
コーチ紹介のコーナーでは、現在、私が登場しております(^_^)
「週刊コーチングニュース」


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この記事へのコメント

1. Posted by Win-WinのHikari   2005年09月19日 21:17
野口さん、ただいま。
 エクササイズを続けてきたのですが、一昨日くらいから、不意に、全然やりたくなくなってしまいました。こういうときには無理に続けないほうがよいことを知っておりますので、やめていましたら、代わりに、異様な眠さが襲ってきて、何時間も眠り続けてしまいました。なぜか、今回ばかりは戦わず眠るべきだと感じており、しかも、眠っている間、たくさんの夢を見ました。夢の内容はあまりよく覚えていないのですが、目を覚ますと決まって、以前あった嫌な体験のうち、強く嫌だと感じないようにコントロールして抑圧した出来事をどんどんどんどん思い出したのでした。
 今日の記事を拝見して、これは、ビリーフが書き換わる過程で、かつて未解決のままになっていた問題を再体験しているんだと分かって、安心しました。わずか2日で理解できるなんて神様のご加護です。野口さんにも感謝します。
2. Posted by 知りたい人の内海です。   2005年09月20日 15:11
この週末に感じたことです。
正に行動することで変わりつつあります。
シンクロしちゃってます。
まだ、一つ一つのことについて説明までは出来ないけど、何となく感じてます。
3. Posted by Gat   2005年09月20日 17:40
4 はじめまして!最近は暇さえあればblogに目を通しております! 読む度に様々な事に気づかされました!
今まで自分は意地が強く、何か出来事があると事あるごとに怒りにまかせて自分勝手に振る舞って来ました。これではいけないと頭では考えていながらも…
そんな中、ある事が原因で職場の同僚とギスギスした関係が続いていました、嫌な雰囲気と思いながら、これではいけない自分から変わろう!変わりたい!と思い自分から話をキリだしました!嫌な雰囲気にしてしまって申し訳なかったと、しかしどうでもいい事だと返されてしまいました、残念です
4. Posted by フェルメール   2005年09月20日 22:58
「行動による訓練法」とまではいきませんが、
ちょうどいい具体例があります。

 嵜絮砲できるのは才能がある人だけだ」
◆崋分は25m泳ぐのがやっとだ」
という非合理的ビリーフを、
つい最近まで持っていました。

ところが、今年
ひょんなことから水泳のコーチに出逢い、
彼に刺激されて水泳をやってみると
軽々25m泳げるようになりました。

行動によって△離咼蝓璽佞麓紊泙蠅泙靴拭
泳いだあと、わからないところを立ち読みで調べただけで、
泳ぎが上達したので、
,離咼蝓璽佞肋談任靴泙靴拭

行動がビリーフを変えたのです。
「訓練」という言葉は、「嫌々」という響きがありますので、
「案ずるより産むがやすし」という言葉の実践だと
思ってもらえると、なじみやすいはず。

5. Posted by りきママ   2005年09月21日 00:40
野口コーチ、いつも心にグーット迫るblogに感動しています。わたしのビリーフは何なのか?ずーと考えていました。「夫、子供に好かれなければならない!」これが1番最初に出てきたイメージでした。私はこの事にすごいこだわりがあって、自分の意見を言う前に「こんな事いったら嫌われるのではないか?何か別の言い方は無いものか?」と思ってしまう自分がいます。なぜこんなにこだわるのか?時間をかけて考えて見ます。「嫌われる」=「孤独」という考えがあるからかも・・・幼い頃何かあったようにも思えてなりません。
6. Posted by Happy   2005年09月21日 09:30
週間コーチングニュース 聞きました!! 
初野口さんの声でした 落ち着いたあたたかい声ですね イメージと割と近かったかな??
7. Posted by bigpapa   2005年09月21日 14:42
今日もありがとうございます!

「自分へのご褒美」とても参考になりました。

長いこと「ご褒美」なんてもらっていないので、

ワクワクして取り組めそうですね。

「週刊コーチングニュース」聴きました!

とても落ち着いた、優しい声で心地よかったです。

このブログに出会えた私は本当にツイている!
8. Posted by 野口嘉則   2005年09月21日 21:29
Hikariさん
夢を見た後でいろいろな出来事を思い出されたとのこと、興味深いです。
なるほど、再体験されてたんですね。
これもエクササイズの成果ですね。

内海さん
内海さんのプログで、私のブログを紹介してくださり嬉しいです。
ありがとうございます。
私のブログからもリンクさせてもらいますね。

Gatさん
はじめまして。コメントありがとうございました。
勇気を持って同僚の方に謝ったのに、「どうでもいい」と言われたんですね。
残念な思いをされたことと思いますが、Gatさんの勇気に拍手を送ります。
9. Posted by 野口嘉則   2005年09月21日 21:36
フェルメールさん
とてもわかりやすい例をありがとうございます。
行動のインパクトは大きいですね。
私も「自分は25m泳ぐのがやっとだ」というビリーフを持っていることに気づいたので、「案ずるより産むがやすし」でトライしてみます(^_^;

りきママさん
いつもブログ読んでもらっててありがとうございます。
今、自分のビリーフを探ってるところなんですね。
じっくり取り組んでみてください。

Happyさん
週刊コーチングニュース、聞いていただいて嬉しいです。
私の声、私のイメージに近かったんですね。
それも、なんか嬉しいです(^_^)
10. Posted by 野口嘉則   2005年09月21日 21:38
bigpapaさん
週刊コーチングニュース、聞いていただいたんですね。
「とても落ち着いた、優しい声で心地よかったです」・・・ありがとうございます。
さて、bigpapaさんは、自分へのご褒美、どんなものがよさそうですか?
11. Posted by み〜ぶ〜   2007年02月23日 16:58
野口さ〜ん、
思いがけず、野口さんのお声が聞けました。
私のお友達の野口さん(すみませんm(__)m)って感じで、近くにいてくれているみたいでした。
あと7時間ありますが、今日一番のうれしい出来事です♪

12. Posted by aoiumiaruku-v.v   2007年07月05日 00:59
< 課題行動を実践し、非合理的ビリーフを弱める >

私はシールを貼りながら(貯めてごほうび)作戦でやっています。
ただ・・・ずっと気になっていたのですが・・・
「相手が○○してきたとき、○○な対応をする」という課題行動なので、
不意にチャンスがくると、こころの準備ができていなくて、
いつもの自分になってしまうことも多いのです。

相手が○○してくるように(呼び水)をするべきか?
もう、いつでも対応できるように
年がら年中ぶつぶつ・・唱えていようとさえ思います。

能動的にできる実践課題に作り直した方がいいのでしょうか?
13. Posted by じゅんこアーティスト   2007年09月26日 22:40
2 >ビリーフの書き換えを進めていく過程で、論理療法の
本を読むことは、よいサポートになります。

「自己変革の心理学―論理療法入門」読んでみました。
どーも論理的なものは、私の頭に入ってこないようで、
野口さんのブログや本のほうが読みやすかったです。
ところどころの文章の出だしに、「とまれ、」というの
があり、これはどういう意味? と、日本語までわかり
ませんでした。(「ともあれ」という意味なのですね)

今日も、か〜っとくることがありました。銀行窓口で、
カウンターのテーブルをこぶしでたたきました。(私、
男みたい…)冷静になった時に考えましたが、どーも
わかりません。“私の主張を理解するべきだ、あるいは
私の時間をうばうべきではない”というビリーフだった
のかもしれません。(反省)
14. Posted by みぱ   2007年10月20日 10:28
「人のペースを乱すべきでない」というビリーフが
あることに気付きました。
人には人のペースがあって、それをさえぎると
進むものも進まないし、方向も乱れてしまう。
というものです。

ですので、何か物事が進行しているときに、
人がやっていることに口出しはせずに結果が出て、
それじゃだめだったから、ああすればよかったのでは、
というような話になりがちですし、
自分も人に途中で茶々をいれられるのがとても
腹立たしかったりするのです。

自分で行った行動の結果から見つめなおすのも大事ですが、
助言していただいて直した行動の結果から得ることも大事ですよね。
状況に応じてそれらを使い分けることを勉強していきたいと思います。
結局のところ状況判断なのでしょうね。
状況をよくみて、進言する。進言を受けたときは受け入れる。
という課題行動を実践してみます。
ちょっと課題としては難しいでしょうか?
15. Posted by aoiumiaruku-v.v   2008年05月20日 23:21
5
「ビリーフと人生の関係について」を人に教える
のは、少し注意点があると思います。(私の経験から)
@身内や親しい人には遠慮がちにしゃべる
@相手が望んでいるとき、相手の様子をみながらしゃべる
の2点です。
身内は厳しいです。
「あ〜!あんたの言うことは分かった。でも私はそんな分析いらないから。」
相手の様子を感じ取らないと、
「へえ〜なるほどね〜・・・」
って手応えがスカスカだったりします。
(あなたの役にも立つかもしれない)
っていう思いやりのある分かち合いの気持ちが必要なようです。
自分自身の確認のために、ガンガンいき過ぎないようにしたらいいと思います。
16. Posted by マーガレット.   2010年02月04日 11:02
野口さん、こんにちは。
反論することや論破することは、やってはいけないことどだと思い込んでいるせいか、立ち止まったままですが、小さな成功体験は積み上げています。
私にとって、「NO」の力は大きいです。
それから、“当たって砕けろ”は好きです、当たり過ぎて反省することもしばしばですが(^_^;)
こうして、野口さんに聴いていただけることが、「自分へのご褒美」です。

数回のお話でしたが、季節がふたつ過ぎました。
それでも、毎日、野口さんの言葉にふれているので、いろいろなことを楽しく「継続」しています。
いつも、いつも、ほんとうにありがとうございます☆
17. Posted by リリィ♪   2011年09月10日 09:07
ビリーフが変わると
起きる感情も変わるけれど、
たとえ感情がすぐに変わらなくても
それはそれで受け入れよう
と思います。
ありがとうございます。

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