2010年12月

2010年12月02日

あなたの「頭でっかち度」は? 頭でっかち症候群を脱するには?


こんにちは、野口嘉則です。

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僕を支えた母の言葉
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今回は、「頭でっかち」を脱するためにはどうすればいいか?
ということについて考えてみたいと思います。



現代人は、“頭でっかち症候群”だと言われますね(^^;

頭(理性)を働かせることに忙しいため、
感性(感受性や共感性など)が鈍ってきているのです。

さて、あなたは、
ご自分の「頭でっかち度」をどのくらいだと思いますか?



まず・・・

「この1週間、どんなことに感動したか?」
ということを振り返ってみて下さい。



どうでしたか?

この1週間を振り返ったときに、感動体験が多い人ほど、
感性豊かな生き方をしている可能性が高いですね。

逆に、感動体験の少ない人や、それを思い出せない人は、
もしかしたら、頭でっかち症候群に陥っているか、
あるいは、その予備軍なのかもしれません(^^;
(もちろん、その他の事情による場合もあると思いますが)



さて・・・

人には誰にでも、理性と感性が備わっています。

ここで言う理性というのは「考える力」のことで、
ものごとを論理的に考えたり分析したりする力です。


一方、感性とは「感じる力」のことで、

幸せや喜びや悲しみを感じたり、
自然との一体感を味わったり、
他人の気持ちに共感したりする力です。



私たち現代人は、理性にかたより過ぎた生き方をしていて、
無意識のうちに感性を抑圧してしまう傾向があるわけです。

頭で考えることに忙しくて、
自分の心の声に耳を傾ける余裕がなくなっているのです。



哲学者の芳村思風さんが
「理性とは合理的にしか考えることができない不完全な能力である」
とおっしゃっているように、
理性というのは何でも合理的に捉えようとします。

しかし実際のところ、私たちが人生で出会う出来事の多くは、
矛盾をはらんでいて、合理的に捉えることができないものです。

また、私たち人間自体が、そもそも合理的な存在ではありませんし、
私たちの心も明らかに理屈を超えたものです。

「わかっちゃいるけど、やめられない」という言葉がありますが、
これなどまさに、人間の心の非合理性を表した言葉ですね。



ところが理性というのは、
矛盾を矛盾のままに、非合理的なものを非合理的なままに
受け入れることができません。

ですから、出来事や人を “理性” で捉えようとするなら、
どうしても受け入れられないところが出てきてしまい、
そこを心で裁いたり、その結果イライラするようになったりします。

たとえば友人の悩み事を聞くような場面でも、
理性中心で聞いてしまうと、
相手の中の矛盾や非合理性を受け入れることができないので、
相手を共感的に理解することができず、
相手のことを変えたくなってしまうのです。



相手に共感し、相手との一体感を感じるのは私たちの感性です。

この感性が抑えられた状態で、理性中心で相手と接するならば、
なかなか心の通った会話ができません。

理性というのは、考える対象として相手を観察するのですが、
相手を対象として見てしまうと、自分と相手は切り離されてしまい、
相手との一体感を感じられなくなるのです。

一体感がないということは、
そこに心の交流が生じないということでもあります。



では、どうすれば僕たちの感性が開かれてくるのでしょうか?



まずは、自分の感情を大切にすることです。


僕たちは生活の中でさまざまな感情を抱きます。

その感情というのは、
「幸福感」や「充実感」「楽しさ」 などのポジティブな感情だけでなく、
「不安」や「悲しみ」「孤独感」などのネガティブな感情もあります。

そして僕たちは、特にネガティブな感情を感じまいとするため、
それらの感情を抑圧してしまいます。

そして、そのようにネガティブな感情を抑圧することが習慣化すると、
自分の感情への感度(感受性)が鈍っていき、
ポジティブな感情を深く味わうこともできなくなってしまいます。

つまり、感動の薄い人生になってしまうのです。



そこで、自分の中に湧いてくる感情を抑圧するのではなく、
それらと向き合い、それらを感じ、それらを解放してやることが
大事なんです。

おたがい、自分の感情を大切にしていきたいものですね。



他にも、感性を豊かにしていく方法はいろいろあると思います。

ぜひご自分でも考えてみて下さい。



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「人は皆、グレーな存在。 アナログ的感性を磨くには?」
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僕を支えた母の言葉
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procoach at 15:07|PermalinkComments(13)TrackBack(0)clip!